MENU

特徴 会社案内 サービス お客様の声 料金 セミナー
福耳通信

miyachannel

HOME > 福耳通信 > 「売れる」仕組みはどうつくる? マーケティングのきほんの「き」

「売れる」仕組みはどうつくる? マーケティングのきほんの「き」

2026年9月24日

「マーケティングの父」と呼ばれるコトラーによれば、「顧客に選ばれる仕組みをつくること」がマーケティングの本質とのこと。経営資源が限られる中小企業こそ知っておきたい、「売れる」仕組みづくりのためのマーケティングの「きほんの『き』」を対話形式でご紹介します。

企業ノベルティグッズの制作などを手掛ける、メーカーの川田社長。業績は堅調に推移しているものの、なんだか浮かない表情。巡回監査の終了後、伊藤巡回監査士はそのわけを尋ねました。

「マーケティング」は「広告活動」にあらず 「顧客に選ばれる仕組みをつくること」


  • 伊藤巡回監査士
  • 社長、ここ数か月の数字を見る限り、仕入コストの見直し等を進められたおかげで、業績は堅調に推移しています。にもかかわらず、あまり浮かないお顔ですね。

  • 川田社長
  • そうなんだ。今はなんとか凌いでいるけれど、先行きも不透明だし、もっと売上を伸ばしたいなと思っていてね。全く新しいことを始めるのは難しいから、企業向けのノベルティグッズ制作で培ったノウハウを、一般消費者向けにアレンジしていけばなんとかいけるかなとは思っているんだ。でも広く一般の人に知ってもらうには、やっぱり広告を打つしかないのかなぁと。あと、ネット販売もできるようにWebサイトもリニューアルしなくちゃいけない。とはいえ、あんまりコストはかけたくないからどうしようかと……。

  • 伊藤巡回監査士
  • そういうことでしたか! 実は最近、もっと社長のお役に立てればと思って、経営学の本をよく読んでいるんです。その中で、「マーケティングの父」とも呼ばれるフィリップ・コトラーなどのマーケティング理論が参考になるかもしれません。マーケティングとは広告活動ではなく、「販売(強引な売り込み)を不要にすること」とされます。つまり「顧客に選ばれる仕組みをつくること」がマーケティングの目的であり本質ということです。

  • 川田社長
  • うーん、なんか難しそうだな。そういうのは大企業だけができることなんじゃないの?

  • 伊藤巡回監査士
  • コトラー理論の本質は、いわば「自社の価値は何か」「自社の真の顧客は誰か」を徹底的にあぶり出すことにあります。業種や規模を問わず、大いに経営のヒントになり得るんですよ!

「ニーズ」「ウォンツ」を把握し「顧客が望んでいる価値」をあぶり出す


  • 川田社長
  • なるほど。ちょっと興味がわいてきたよ。どういうものか、もう少し詳しく教えてくれる?

  • 伊藤巡回監査士
  • もちろんです! コトラー理論では、まず、顧客が望む価値を把握することから始めます。そのヒントを探るための考え方が、「ニーズ(needs)」「ウォンツ(wants)」です。

    ニーズとは、不便や悩み、欲求などをいいます。例えば、炎天下で30分以上歩き続けたら、誰もが「喉が渇いた。水分補給したい」と考えるでしょう。この、「水分補給したい」という考えが「ニーズ」にあたります。

    「ウォンツ」とは、ニーズをより具体化したものです。例えば、喉の渇きを癒すために、ある人は麦茶を、ある人はスポーツドリンクを、ある人は炭酸水を選ぶでしょう。このように、ニーズを満たす際に「何を欲するか」、その具体的なものが「ウォンツ」です。

  • 川田社長
  • そうか、ニーズやウォンツを満たすものを提供できれば、顧客が望む価値になるということかな。うちの場合は何だろう……。うちはちょっと変わったユニークなデザインのものをつくるのが得意だから……。そうだな、「クスッと笑える雑貨」がニーズ・ウォンツにあたるかな。「この会社の雑貨、ちょっと面白い」「ワクワクする」って思ってもらえるような商品を作りたいな。

  • 伊藤巡回監査士
  • 仰るとおり、顧客を中心に据えた商品開発はカギになります。このとき重要なのは、徹底した「顧客の絞り込み」を行うこと。「全員に売ろう」ではなく、「顧客から選ばれるために、市場を絞る」ということです。

    ここでは、STP理論がそのヒントになります(図表1)。これは、「市場を分けて(S:Segmentation)狙いを定め(T:Targeting)どう際立たせるか(P:Positioning)」というものです。社長、もう少し「顧客」が誰か、性別や年代などを絞り込んでみませんか?


  • 川田社長
  • メインターゲットは女性かな。年代はやっぱり10〜20代。SNSにもアップしてくれるだろうし……。となると見栄えは重要だよね。色合いはカラフルなものにしないとダメかな。

  • 伊藤巡回監査士
  • 顧客が設定できれば、「その顧客に刺さる商品はどんなものか?」という具体的な検討ができるようになります。そうした顧客中心の商品開発や販売戦略の考え方を、「マーケティングの4P」といいます(図表2)。実は、多くの企業が一番下の「プロモーション(広告)」から始めてしまうため、コストばかりかかってしまうようです。


  • 川田社長
  • なるほど。誰にでも売ろうとするから誰にも刺さらない、ということか。耳が痛いや(笑)。

自社の顧客と価値を一言で言えるか? 自社のケースにあてはめて考えてみよう


  • 伊藤巡回監査士
  • 商品開発や販売戦略を考える際は、「▲で悩む顧客のために、□という価値を提供するのが自社である」と、一言で言えるか考えてみるのがお勧めですよ。その顧客にリピートしてもらえれば、売上アップも期待できます!

  • 川田社長
  • 面白いね。今日の話をヒントに、もう一度商品開発や販売戦略の方策を整理してみるよ。