原町田中央事務所
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長引く物価高を背景とした、「飲食料品に消費税をかけない」政府の方針が注目を集めています。実は、どのような取り扱いになるかによって事業者が納める消費税額が変わることは、意外と知られていません。飲食料品を扱う全事業者に影響します。
物価高対策の1つとして、「社会保障国民会議」で、「給付付き税額控除」の導入に向けた議論が始まりました。その暫定措置として、現在政府が打ち出しているのが「2年間、飲食料品に消費税をかけない」という方針です。
消費者にとってはありがたい、「飲食料品の「消費税なし」の政策。外食産業からは、消費税分の価格差が大きくなることから、「客足が遠のく懸念がある」「課税の公平性に欠ける」といった声が上がるなど、大きな議論を呼んでいます。
消費税の取引区分は図表のとおりですが、現段階の議論においては、取引区分を「税率0%(課税取引)」とするか、「非課税取引」とするかが大きな焦点となっています。どちらの取り扱いになるかによって、納める消費税額に差が出てきます(図表B)。飲食料品のみを販売する事業者を例に、その違いをおさえておきましょう。
「税率0%(課税取引)」の場合、売上に係る消費税は0となりますが、飲食料品以外の仕入(備品や包装材等)に係る消費税は差し引くこと(仕入税額控除)ができます。そのため、消費税確定申告によって仕入に係る消費税(支払った消費税)が還付されます(本則課税による申告の場合)。
簡易課税制度を選択している事業者の場合、売上に係る消費税は0となりますが、みなし仕入率が適用されるため、飲食料品以外の仕入に係る消費税の還付はありません。
「非課税取引」の場合、ケース①と同様に、売上に係る消費税は0となりますが、飲食料品以外の仕入(備品や包装材等)に係る消費税を差し引くこと(仕入税額控除)ができません(本則課税による申告の場合)。そのため、仕入時に支払った消費税額の全額がコストに含まれ、コストアップは避けられず、事業者によっては利益が減ってしまいます。値上げ等を検討することも必要になるでしょう。
<参考>軽減税率の対象となる飲食料品
一体資産とは、例えば、紅茶とティーカップのセットのように、食品と食品以外の資産があらかじめ一体となっている資産で、その一体となっている資産に係る価格のみが提示されているものをいいます。
一体資産のうち、税抜価額が1万円以下であって、かつ、食品の価額の占める割合が3分の2以上の場合、その全体が軽減税率の対象となります。