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中小企業にブランド力は無理?

2025年3月 3日

「ルイ・ヴィトン」や「エルメス」などのラグジュアリーブランドは、品質や機能で比較されることは少ないでしょう。売っているものも昔からの定番アイテムが多い。それでもブランド価値に共感して高値で買う。「ルイ・ヴィトン」のバックが特に独自商品だから、ではありません。ブランドと言うと、消費者向け製品を扱うBtoC企業は意識していても、企業向けのビジネスを展開するBtoB企業はなおざりにしがちです。

ブランド力は技術・財務・クリエーティブの3つの要素で成り立っていると思います。技術力は必要ですが、技術力を超えたところで「あの会社と一緒に仕事がしたい」と思ってもらう事が中小企業のブランド力です。施策の一つが仕事の選別です。「あそこの会社は一流の仕事しかしない」と認知されれば、値段は割高でも買ってもらえます。一流とは大手企業と言う意味ではなく、クリエーティブ性の高い仕事です。提案力があり、顧客と一緒になって想像以上の結果を出す。誰でもできる「やっつけ仕事」の反対です。ブランド力はすぐには高まりません。ブランド価値を高める過程では一時的に売上が減るかもしれません。それに耐えうる財務力が必要です。

クリエーティブ性は、「何か面白そうなことをやっている」本業と少し離れたところにお金や時間をかけることから産まれます。例えばパリコレ。最先端を行き過ぎて着れないものばかりですが、ブランドのクリエーティブ性をアピールするには好のイベントです。

今もっとも大切な人的資本、採用の場面においてもクリエーティブ性を意識することはとても大切です。ブランド価値を高め、価格決定権を持ちましょう!

(日経トップリーダー2024年11月号賃上げの研究引用)