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ここ数年は観測のチャンス!?オーロラのふしぎ

2024年11月28日

2024年5月と8月に、日本の北海道などでもオーロラが観測され、大きな話題になりました。これは活発な太陽活動の影響によるもの。実は、ここ数年は、オーロラ観測の「当たり年」。観測のチャンスが増えています。

オーロラはどうして見える?

オーロラは、太陽風によって太陽から飛んできた電気を帯びた粒子(プラズマ粒子)が、地球上空の大気と衝突した時に発光する現象です。北欧・カナダ北部・アラスカ・南極など、極地を取り囲む緯度60度~70度のベルト状のエリア(オーロラ帯)で、オーロラがよく見られます。太陽表面で連続して発生する爆発現象「太陽フレア」が起こると、太陽風の一部が暴風となり、地球の磁場を乱れさせます(磁気嵐)。激しい磁気嵐の発生中は、高緯度地域で発生しているオーロラが、日本のような低緯度地域でも見られることがあります。これを「低緯度オーロラ」といいます。通常のオーロラは緑色に光って見えることが多いのですが、低緯度オーロラは赤色〜ピンク色に見えるのが特徴です(左写真)。エピクスタ「太陽活動の周期はおよそ11年とされています。現在は活動が非常に活「発な時期にあり、規模の大きな太陽フレアが頻繁に起こっているといいます。「オーロラ爆発」と呼ばれる、空一面に広がる華やかなオーロラが観測しやすい、まさに「オーロラの当たり年」。日本でオーロラが観測できるチャンスも、今後またやってくるかもしれません。

1400年前の人もオーロラを見ていた!?

日本最古のオーロラの観測記録は、今から1400年以上前の飛鳥時代。「日本書紀」620年のくだりには、次のような記述が残されています。十二月の庚寅の朔に、天に赤気有り。長さ一丈余なり。形雉尾に似れり。
冬、新月(朔)の真っ暗な空に、「赤気」(低緯度オーロラ)が現れた。その形は、雉の美しい尾羽のようであった――。真っ暗な夜空に突如出現した「赤いオーロラを、天の使いと考えられていた雉の尾の形になぞらえた当時の人たち。その驚きと畏敬の念はどれほどだったことでしょう。

【参考】国立天文台Webサイト「トピックス2024年5月に連続発生したXフレア」国立極地研究所Webサイト「日本最古の天文記録は「日本書紀」に記された扇形オーロラだった」等