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ラグビー前代表監督が語る、日本人リーダーヘの違和感

2023年3月17日

昨年のサッカーに続き今年はラグビーワールドカップの年です。2015年日本代表を率いたエディー・ジョーンズ氏はピジネス、データサイエンス、心理学と多岐にわたる分野を研究し、数々の実績を挙げてきました。エディーさんは、生産性を最大化するために必要なのは、適切なピジョンの策定、プランを立てるだけでなく、プロジェクトの進捗状況、個人の状態を確認する「評価システム」にあると話します。

スタッフはもちろん、コーチである自分自身に関してもどれだけ進歩しているのか評価し続けなければなりません。目標に向かって、月単位、週単位、そして毎日の評価があるはすです。日本の企業の方と話をしますが、びっくりしてしまうのは、「いつも適切な評価をしています」と話すのに、その頻度が年に2回だったりするんですよ。とんでもない、と思ってしまいますね。評価は常に、毎日やらなければなりません。

そしてもう一つ生産性向上の足を引っ張っているのが日本人の「安全志向」だと言います。仕事のうえでミスをしないことが優先され、イノベーティブなことに挑戦する士気を挫いているのだと言います。
ラグピーでは相手にタックルされてから「あと2m、いや3m進もう」とあがくことを「セカンド・エフォート」と言います。日本人はこうした意欲が低いのです。自分の役割を果たせば良いという意識の裏返しでしょう。実際、頑張ったことで孤立しポールを奪われてしまうことも多々あるのですが、リーダーは前に進もうという意欲を挫いてはいけない。ミスが起きる構造を理解し、それを許容するのです。

メンバーの積極的な姿勢を促すためにリーダーが用意できることは、「こういう姿勢で仕事に挑んで欲しいとダイレクトに伝えること」。そして自分たちで決断できるように「権限を委譲して最善の方法はなんだろうと考えてもらうこと」の2点です。


(「プレジデント」インタピュー記事より抜粋)
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