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インボイス制度の素朴な疑問:経理業務への影響と今、知っておくべき注意点は?

2022年3月 8日

カテゴリ: 税務

インボイス制度の実施に向けて、経理業務においては、請求書の様式変更、販売管理システムの設定変更、経費精算ルールの見直しなどの事前準備が必要です。また、実施後はインボイスの記載内容の確認消費税額の計算方法など、いくつかの注意点があります。

請求書の様式、システム対応を確認!電子インボイスの動向にも留意を!

Q.当社は、「適格請求書発行事業者」への登録申請を済ませました。当社が発行する請求書等の様式変更やシステムにおいて注意すべきことは何でしょうか?

A.取引先に渡している請求書等(請求書、納品書、領収書など)を確認し、どの書類をインボイスにするかを決めます。
例えば、現在使用している請求書(区分記載請求書)をインボイスにする場合、「事業者登録番号」や「税率ごとの消費税額等」などの記載項目を増やす必要があります。それにともない請求書の様式変更や、販売管理・請求書発行システムの設定変更をしなければなりません。
様式変更後の請求書は、インボイス制度の開始前から使用することが可能です。請求書の在庫に合わせて切り替えましょう。
インボイス制度の開始に併せて「電子インボイス」の運用開始も予定されています。


Q.電子インボイスとは、どのようなものですか?

A.国などが推進する統一プラットフォームとしての電子インボイスとは、適格請求書の記載項目を電子データとして送受信する仕組みです。
電子データのため、請求情報の送受信だけでなく、電子インボイスからの仕訳の自動計上や支払管理・入金の消し込み等での活用が期待されています。
電子インボイスは、インボイス制度の開始と同様、令和5年10月からの開始が予定されています。
デジタル化が進む社会の動向を考えれば、今後、電子インボイスが主流となっていくでしょう。


仕入先が適格請求書発行事業者かどうかを確認

Q.インボイス制度導入後、請求書等を受け取る際、記載内容の確認が必要とのことですが、何を確認すればよいのでしょうか?

A.適格請求書発行事業者が発行したインボイスの保存かなければ、原則、仕入税額控除ができません。
仕入の際、TKCのFXシリーズなど会計ソフトヘ入力する際は、10%、8%の税率別の入力のほか、「適格請求書発行事業者でない事業者からの仕入」を分けて入力する必要があります。
ただし、登録番号の記載の有無の確認だけでは、仕入先が適格請求書発行事業者かどうかはわかりません。国税庁のインボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトで確認することが必要になります。
また、現行の区分記載請求書等保存方式では、請求書等に「軽減税率対象品目である旨」「税率区分ごとの合計額」の記載もれがあった場合、受け取った側(買手)がその事実に基づいて追記することが認められていました。
しかし、インボイス制度では、原則として、買手側による追記は認められていません。インボイスの記載内容に誤りがあれば、修正したインボイスの発行を取引先に依頼する必要があります。


Q.インボイス制度では、消費税額の計算も変わるのでしょうか?

A.インボイス制度導入後も、売上税額の計算は、従来通り「割戻し計算」(税込総額から消費税額を割り戻して計算する方法)が原則ですが、自社が発行したインボイスに記載された税額を積み上げて計算する「積上げ計算」も認められます。
仕入税額の計算については、受け取ったインボイスに記載された消費税額を積み上げて計算する「積上げ計算」が原則ですが、従来通りの「割戻し計算」(※) や「帳簿積上げ計算」も採用することができます。
どの計算方法を採用すべきかは、当事務所にご相談ください。
※売上税額を割戻し計算する場合に限ります。


経費精算のルールの見直しも必要!?全従業員に周知徹底しよう

Q.社内での経費精算において、ルールの見直しが必要とのことですが、どのようなことでしょうか?

A.従業員が、
取引先に向かう途中で商店で手土産を買う、
タクシーに乗る、
居酒屋で接待する
といった場合の経費精算について、それらの事業者が適格請求書発行事業者であるかどうかがポイントになります。
利用する商店やタクシー、飲食店がインボイスを発行する事業者かどうかを確認する必要があります。
経理担当者だけでなく、営業担当をはじめ全従業員に、インボイス制度の説明、免税事業者等からの仕入の注意点などを周知しましょう。また、経費精算のルールについても見直しが必要でしょう。