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注目される日本の伝統工芸

2021年12月27日

世界的なスポーツイベントの賞状や卓球台などで使われた日本の伝統工芸に注目が集まっています。

1000年品質の「美濃手すき和紙」が賞状に!
今年、東京で開催された世界的なスポーツイベントの上位入賞者にメダルと賞状が贈られましたが、その賞状には「美濃手すき和紙」(岐阜県美濃市)が採用されました。
天然素材のみで作られる和紙は、手触り感のよさと薬品入りの洋紙に比べて耐久性が高いことが大きな特徴です。奈良県の正倉院には、大宝2年(702年)の日付が書かれた和紙が保管されています。まさに"l000年の耐久性を証明しています。
「美濃和紙」は、およそ1300年の歴史があり、「越前和紙」「土佐和紙」とともに日本三大和紙とされています。今回、国の重要無形文化財、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「本美濃紙」を淑く技術を使い、原料は茨城県産大子那須ti100%で、職人の手で漉いた「美濃手すき和紙」の「透かしのデザイン」が入った賞状がスポーツイベント用に仕上げられました。賞状を受け取った世界中の選手たちにとっては、最高品質の祝福となったことでしょう。

卓球台の脚の一部には「輪島塗」が使われる!
卓球台(株式会社三英:千葉県流山市)の脚の一部には「輪島塗」(石川県輪島市)が採用されました。
「輪島塗」は塗り上げるまでに20工程以上あり、堅牢な漆器といわれるゆえんでもあります。卓球台には、「蒔絵」という技法によって、漆に銀の細かな粉を蒔き付けた装飾が施されています。さらに、職人の手によって黒い漆が塗り重ねられ、「輪島塗」の美しさが表現されました。
特定非営利活動法人映像産業振興機構の調査(クールジャパンの再生産のための外国人意識調査・平成30年1月)によると、多くの外国人が日本について、「興味を持ったきっかけ」「興味がある分野」として「伝統工芸品」を挙げています。精密さや繊細さを極める日本の伝統工芸品を世界に発信していくことが、クールジャパン戦略を強化し、ひいては経済成長の原動力となるでしょう。