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経営環境の「乱気流」を乗り越えるヒント

2021年10月25日

カテゴリ: 経営

新型コロナウイルスによって世の中の景色は一変しました。こうした環境変化の激しさを経営学者のアンゾフは「乱気流」と表現しています。アンゾフの成長戦略の考え方をもとに「乱気流」のなかで自社が生き残るヒントを探してみましょう。

1.環境変化にどのように対応すべきか
アンゾンは、企業が成長するための方向づけを「製品」×「市場」のマトリクスを使って示しました 。
簡単に言うと、自社の商品やサービスをどこの誰に売るのかを、よく整理して戦略を立てようということです。この「アンゾフの成長マトリクス」を使って、自社の主力商品をどうすべきかを考えてみましょう。

2.4つの戦略を考えてみよう!
アンゾンの成長マトリクスの基本戦略には、市場浸透・新製品開発・新市場開拓・多角化の4つがあります。

(1) 市場浸透戦略
現在(既存)の市場に対し「今ある製品やサービスを、今のお客様にもっと売る」ということです。
「もうやるべきことはやり尽くした」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現在のお客様の顧客内シェアを考えた場合、自社の製品やサービスはトップシェアなのでしょうか。
ここ数年の取引高ランクの変動を確認してみましょう。取引高が減少している得意先はないでしょうか。
その原因分析を行い、原因が改善できれば取引高も回復するはずです。新規の得意先開拓の苦労を考え、現在取引している得意先への営業活動を優先してみましょう。
釦人の顧客が特定の商品群を購入している場合の自社商品の割合

(2) 新製品開発戦略
これは「新製品・新サービスを開発し、今のお客様に売る」ということです。
そのためには、自社の製品やサービスを顧客ニーズの変化に合わせなければなりません。

新製品開発を難しく考えず、顧客は何を求めているのか、現製品やサービスに不満や改善点はないのか、顧客にヒアリングしてみましょう。ここに新しいビジネスの種があるはずです。ヒアリングの結果、改善された製品やサービスは、新しい価値観を提供できる新製品・新サービスとなります。

(3) 新市場開拓戦略
これは「今ある製品やサービスを、新しいお客様に売る」ということです。
その場合、いきなり広い市場に出るのではなく、できるだけ客層を絞って、その客層の要求を満たすためにはどうすればよいかを考えましょう。
例えば、業務用から家庭向け、作業用から愛好家向け、大人用から子ども向け、一般用から介護向け、用途変更など数量・形・大きさ・色彩などをマイナーチェンジすることで、新たな客層を掘り起こす取り組みから始めてもよいでしょう。

(4) 多角化戦略
これは「新製品・新サービスを開発し、新しいお客様に売る」ということであり、成長が期待できる業種・業態に転換することも含まれます。市場・顧客、製品・サービスとも新規に進出するため、最も難易度・リスクが高い戦略となり、詳細な事業計画と採算分析、資金手当の見通しなどが必要です。


3.売上の増減要因を整理しよう
このマトリクスをもとに、まずは、現在の市場(顧客)で、営業努力により製品やサービスをどれぐらい伸ばせるのか、また、顧客ニーズの変化などによって、どれぐらい減少するのかを見ていきます。そして、売上の減少分については、新製品や新サービスでどれぐらい挽回できるかを検討します。
さらに、新しく市場を開拓することにより、製品やサービスの売上増加を見込めるかを検討し、それらの増減を勘案して、これからの商品・市場戦略を構築していきます。
このアンゾフの成長マトリクスは、数値計画を策定し、行動に移す際の重要なヒントとなることでしょう。
図表を使って、自社の戦略を検討し、書き出してみましょう。

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