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コロナ禍なのに「過去最高の税収」のなぜ?

2021年10月 4日

2020年度の国の税収が60兆8,216億円(前年度比4.1%増)という過去最高を更新。所得税、法人税、消費税の基幹3税も前年度を上回りました。新型コロナの影響で景気が良くないにもかかわらす、なぜ税収が増えたのでしょうか。

所得税(前年度比0.1%増)は、給与や配当収入が落ち込んだものの、堅調な株式市場を反映した株式譲渡益の増加が税収を支えました。

法人税(前年度比4.1%増)は、飲食、宿泊、観光、サービス、航空、鉄道関連などの業種が大幅に減益となる一方で、旺盛な巣こもり需要やワクチン接種が進むアメリカや中国向けの輸出回復によって、自動車をはじめとする製造業、情報通信、ゲーム、運送関連の業種が業績を伸ばし、最高益となった企業も少なくありません。

一部の好業績企業が法人税の税収を押し上げたといえます。
消費税(前年度比14.3%増)は、令和元年10月の税率l0%への引上げ効果が年間を通して反映された影響が大きく、はじめて20兆円を超えることとなりました。

税収が過去最高になったのは、景気が良くなったわけではなく、景気の影響を受けにくい消費税の増税効果の表れといえるでしょう。
中小企業の景気回復はまだまだ予断を許さないところですが、コロナ禍でも業績を伸ばしている企業もあることを認識しておきましょう。

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