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確認しておきたい追加融資と借入金返済への備え

2021年6月14日

新型コロナの収束が不透明ななか、さらなる資金調達が必要になる事態も予想されます。既存借入金の返済についても検討が必要です。追加融資や借入金返済への備えについて検討するとともに、金融支援策についての最新情報を確認しておきましょう。
※木棚は4月9日の情報をもとに作成しています。

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1.現在の借入状況を確認し、追加融資借入金返済に備えよ
(1)借入状況、返済予定を確認しよう
昨年は、新型コロナ対応融資をはじめとする資金繰り支援策を活用して、多くの企業が資金調達を図りました。しかし、コロナ禍の長期化によって、追加融資が必要な事態を想定するとともに、既存借入金の返済開始時期や返済原資についても確認が必要となります。
追加融資への備え、借入金返済への準備として、借入契約ごとに、金融機関名、借入金額や借入期間、利率、毎月の返済額、返済期限、保証人、協会保証の有無などの情報を「借入金一覧表」によって整理しましょう。

(2)追加融資は、今後、厳しくなることを想定しよう
昨年来の新型コロナ対応融資では、金融機関側に迅速な融資対応が求められ、財務内容の審査よりもスピードが重視され、理由が「新型コロナの影響」であれば、融資が受けやすい状況にありました。今後は、新型コロナの影響が理由であっても、審査が厳しくなることが予想されます。すでに企業の借入額は増加しており、金融機関は、すでに融資した分を含め、追加融資分がきちんと返済されるかどうかを慎重に検討します。企業としては、追加融資の資金使途と必要資金額、返済可能性について資料を添えて説明することが必要になってきます。

(3)資金繰り表、、経営計画、月次試算表の提出が重要になる
金融機関への説明資料としては、直近の試算表、直近と前年同月の売上高の資料のほか、資金繰り表を作成しましょう。
必要資金額については、資金繰り表を使って具体的に説明しましょう。
返済可能性については、今後の売上改善の見通し、売上・収益の具体的な改善策を根拠として示す必要があります。それには、経営計画書を策定し、それをもとに説明することが大事です。

今後の資金繰りに備えて、メインバンクや政府系金融機関などへ早めに相談するとともに、取引先金融機関にはTKCモニタリング情報サービスなどを活用して、決算書や月次試算表をタイムリーに提供する体制を整えましょう。

2.日本政策金融公庫による新型コロナ関連対応融資
日本政策金融公庫による主な融資制度としては、既存の「セーフティネット貸付」のほか、新型コロナの影響を受けた事業者を対象とした「新型コロナウイルス感染症特別貸付」などがあります。本年1月22日から、「直近2週間以上」等の売上減少の実績で比較できるよう要件の緩和が行われ、利下げ限度額も拡充されました。なお、政府系金融機関における実質無利子・無担保融資は、本年前半までの予定です。

新型コロナウイルス感染症特別貸付の概要
売上要件 最近1か月間等の売上高、または過去6か月(最近1か月を含む)の平均売上局が前3年のいすれかの年の同期と比較して5%以上減少(注)最近1か月間の売上高のほか、最近14日間以上1か月間未満の任意の期間における売上高
貸付期間 運転資金15年以内/設備資金20年以内※うち据置期間5年以内
融資限度額 国民生活事業8,000万円(別枠)/中小企業事業6億円(別枠)※無担保
金利・利下げ限度額 当初3年間:基準金利から-0.9%/4年目以降:基準金利-0.9%の利下げ限度額:国民生活事業6,000万円/中小企業事業3億円

危機関連保証は、指定期間を6月30日まで延長
「危機関連保証」は、全国の中小企業・小規模事業者の全業種を対象に、信用保証協会が通常の保証(一般保証)枠やセーフティネット保証枠(4号・5号)とは、別枠(2.8億円)で原則として100%保証する制度です(都道府県によって取り扱いが異なるため確認が必要です)。なお、セーフティネット保証(5号)、危機関連保証は、指定期間が令和3年6月30日まで延長されています。

既存融資の借換え・リスケ(返済条件の変更)
(1)既往債務の借換え
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」(日本政策金融公庫)、「危機対応融資」(商工中金)は、既往債務の借換えの対象となっています。

(2)往債務の条件変更
コロナ以前の既往債務、コロナ禍における実質無利子・無担保融資について、金融機関との交渉で、月々の返済の猶予または減額、返済期限の延長が可能となる場合があります。返済金額や返済方法の条件変更については、金融庁が各金融機関に対して、柔軟に対応することを要請しています。