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筋肉質で効率がよい会社をめざす (2)

2021年4月12日

カテゴリ: 会計

負債・純資産の部では信用力が問われる
先月 は、資金を効率よく運用すること(回転力)が重要であることを貸借対照表の「資産の部」で確認しました。今月は、「資産の部」を支える資金の調達先である「負債・純資産(資本)の部」を分析してみましょう。

資金調達は融資か、自己資本か?
企業活動を支える資金の調達先は、貸借対照表の「負債・純資産の部」に表されます。
営業活動に必要な資金が、自己資本(内部留保)で賄われているのか、借入金など他人資本からの調達なのかがわかります。
「負債・純資産の部」では、商売の基本である"信用力"が問われます。
水泳選手の身体に置き換えて、「負債・純資産の部」を確認してみましょう。

(1)背筋(流動負債)は両腕の回転力とのバランスが大切
貸借対照表の「負債・純資産の部」は、水泳選手の身体にたとえると、背面にあたります。
水泳選手が泳ぐための両腕の回転力を支えるのは、肩からお尻までの背中の筋肉(背筋カ)の役目です。これがしっかり機能しないとスピードを出して、真っ直ぐ泳ぐことはできません。背筋力に相当するのが流動負債です。流動負債の主なものは、仕入先や外注先への支払いである買掛金です。背筋力は、商品を仕入れてからその代金を支払うまでの期間である「買入債務回転期間」によって確認すること
ができます。
自社の傾向と同業他社の数値とを比較してみましょう。

「たな卸資産回転期間+売上債権回転期間」と 「買入債務回転期間」との日数の差が、運転資金が必要となる日数になります。 この日数の差を縮めて、バランスをよくすれば資金繰りが安定します。
資金繰りが悪くなっ ているため、払いたくても払えない場合には、会社の生命線である仕入れや外注がストップしてしまう可能性があり、早急に手を打つ必要があります。
定められた支払期日にきちんと支払いをすることが商売の基本であり、誠実に商売を継続するために大切なことでもあります。
運転資金を金融機関から調達する場合には、当面、元本返済のない当座貸越による融資などを利用することで、資金繰りを安定させることができます。

(2)下半身(固定負債 ・純資産)は安定していますか?
水泳選手の推進力となる力強い足腰を支える下半身に相当するのが固定負債と自己資本である純資産です。
身体の表面(資産の部)の活動を支える資金の多くはここで調達されます。
活動資金のすべてを自己資本で調達できればよいのですが、中小企業の多くは金融機関からの融資によって資金を確保しており、それは固定負債に表されます。

金融機関からの融資によって調達した資金のうち、 1年以内に返済期限が到来する借入金については、金額を確認して流動負債に計上します。
「当期利益額+減価償却費」の金額が、 1年以内に返済する額を上回っていれば、資金繰りは安定した状態といえます。

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(3)強靭なスタミナ(資本)があるか?
さらに純資産は水泳選手の強靭なスタミナに相当します。毎期、利益を確保して自己資本の蓄積を図ることは、会社の資金量を増加させ、スタミナアップと良質な筋肉質の会社づくりに貢献します。

利益を確保できずに、赤字決算が続けば、スタミナ欠乏という資金不足を引き起こし、外部からの追加融資に頼らざるを得なくなります。 これでは、慢性的に資金繰りに追われることになってしまいます。
中小企業の税負担率は利益の30%以内のため、利益の70%は内部留保することができます。黒字化によって自己資本比率を高め、「潤沢な資金の確保」をめざしましょう 。