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業務を1時間短縮できないか?ー効率化のヒントを探そう一

2020年12月21日

カテゴリ: 経営

新型コロナの影響によってて売上減少や事業縮小に見舞われる一方で、企業活動において無駄や非効率なことがなかったでしょうか。業務の無駄や働き方を見直すことで、残業代やコストの削減につなげるなど、生産性向上や経営効率化のための前向きな行動を考えましょう。

売上が減少しても利益を確保できる体制をつくる
新型コロナによる、ソーシャルディスタンスの確保や移動の制限・自粛、消費者の不安心理などによって、経済活動が以前の7割程度に縮小するといわれています。そのような「7割経済」において、事業を続けていくためには、売上の回復が必要ですが、新型コロナが収束しても売上が元に戻るとは限りません。実際に、「今後の見通しが立たない」「コロナが収束しても、コロナ以前の業績水準への回復は厳しい」といった経営者の声もあります。多くの企業が厳しい状況下では、売上回復に目を向けるだけではなく、社内の業務内容や働き方を見直して生産性の向上や業務の効率化を図ることで、コストを削減して、利益を確保することを考えなければなりません。その際、コストは感覚的に削減するのではなく、月次決算にもとづく毎月の財務数値をもとに判断しましょう。

業務内容を見直して労働時間や経費を削減する
新型コロナの影響で、企業によっては、業務内容や働き方が大きく変わっています。そのような変化のなかから、なくしても支障がない業務などを止めることで、固定費や変動費の削減につながります。

(1)労働時間を1時間削減してみよう
業務量の減少、顧客訪問や出張の自粛による移動時間の減少、営業時間や営業日の短縮による業務時間の減少など、従来との仕事内容や労働時間についての変化を、一過性のこととせず、社内の新しい働き方として定着させることを検討しましょう。仕事の進め方や手順、営業方法などを見直すことで、例えば、業務時間を1時間減らせないか、社内で話し合ってみましょう。また、曜日や季節、月の前半・後半などによって業務量による繁閑の差が大きい企業であれば、単に1時間削減という方法ではなく、変形労働時間制の活用も考えられます。変形労働時間制の場合、労働時間を1日単位ではなく、業務の繁閑に合わせて、月や年を単位として、平均で週40時間以内に収めることで、あらかじめ設定した労働時間内であれば、1日8時間・週40時間の原則を超えても残業にならないため、残業の削減につながります。業務内容、作業手順を検証して、無駄や非効率な部分があれば、「手順を変える、その作業をなくす・減らす」などに取り組みましょう。従前の方法を新しくすることで、労働時間を削減できれば、従業員の雇用を守りつつ、全体の人件費を抑えることができます。卸売業、サービス業などでは、ウェブ会議等を利用したリモート営業に切り替えることで、得意先への訪問や出張にかかる移動時間が減り、結果的に、残業代をはじめ、旅費交通費や接待交際費などの販管費も減少します。

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【事例】顧客訪問をウェブ会議に切り替え
地方都市の卸売業A社では、顧客訪問をスマホやPCによるウェブ会議に切り替え、顧客との面談の効率化と移動コスト(燃料代)の削減を図っています。移動時間が減少したことで、1日の顧客との面談件数を増やすことができ、また社内での業務を定時で終わらせられるなど、業務の効率化が進み、残業の大幅な削減が図られています。

営業訪問や出張を減らし、リモート営業を定着・維持させることで、販管費の恒常的な削減につなげることができます。

(2)固定費・変動費を見直してみよう
売上の減少に伴い、固定費・変動費を減らせないか、考えてみましょう。

【製造業の例】
製造業では、受注減に合わせて材料・部品や製品の在庫を減らすとともに、賃借している倉庫を解約する。

【テレワーク実施企業の例】
小さなオフィスに移転して、家賃や光熱費などを削減したり、従業員への定期代など月額の通勤交通費を実費精算に切り替える。

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【飲食業の例】
メニューを見直して、注文が極端に少ない料理の提供を止めたり、食材を変えたり、種類を減らすことで、廃棄ロスを削減する。タブレット端末や顧客のスマホで注文するセルフォーダーシステムを導入し、スタッフの配置を変えることで、人件費を抑制する。

【事例】不採算店から撤退し、好立地への再出店を図る
新型コロナの影響で駅前の立地の良い居酒屋や飲食店が撤退しています。都心部と郊外に2店舗を構える居酒屋Bは、会社帰りのサラリーマンの減少が売上に大きく響いていました。お昼のランチ営業や弁当販売も検討しましたが、競合が多く、売上増が見込めないため、郊外の店舗を残して、都心の店舗を一旦閉鎖し、固定費の削減を図りました。一方で、同業者の撤退によって、駅に近い物件の家賃が下がっており、従来より少ない家賃負担で、より立地の良い駅近の居ぬき物件が借りられることから、今後、サラリーマンの来店が回復することを見込んで、再出店することを検討しています。

これからは、売上高、労働時間、高賃金といった「量」を追求する経営から、効率性など「質」を向上させる経営にもトライしてみましょう。