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生産性向上や先進的設備への投資を後押しする税制

2020年4月20日

カテゴリ: 税務

近年の税制改正では、中小企業が生産性向上や先進的設備への投資、防災・減災対策などを後押しする投資減税が行われてきました。令和2年度税制改正では、地域経済の活性化や課題解決の一助としての「ローカル5G」へのインフラ整備などの投資減税が設けられました。

1.5G投資促進税制の創設
(1)地方創生に期待されるローカル5G
超高速・大容量、多数同時接続、超低遅延などの性能を持つ「5G」(第5世代移動通信システム)を、安全・信頼・安定性のあるインフラとして早期に集中的に整備するため、5G設備への投資について特別償却(取得価額の30%)又は税額控除(取得価額の15%)ができる税制が創設されました。
5Gと聞くと、大手通信キャリアの基地局などの全国的なインフラ整備をイメージしますが、この税制では、地域の企業や自治体等が、地域の産業やニーズに応じて限定的なエリアで行う「ローカル5G]への設備投資も対象としています。
特に、ローカル5Gのインフラ構築は、人手不足や高齢化、地域経済の低迷などの課題解決の一つとして期待されています。

①小売店の活用例
多数同時接続を活かして店舗と倉庫が直結したリアルタイムな在庫管理や電子決済が進むことで、人材不足に対応できる。

②農業の活用例
農業従事者の高齢化が進む中、情報収集のための農業用センサー、給餌ロボット、散水・薬剤散布ドローンなどを活用して、自宅から自動で畜産・農作業管理ができる。

③建設業の活用例
ドローンを活用した高精度な測量や遠隔地からの作業指示、建機の遠隔操作・自動操縦によって、建設現場の仕事のやり方が変わる。

④製造業の活用例
遠隔からの機械制御や高精細カメラによって品質確認・作業監視、AIによるデータ収集など、スマート工場化を進めることで人手不足でも生産性向上が図れる。

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(2)ローカル5Gの対象設備は
5G投資促進税制の対象となる「ローカル5G」設備は、ローカル5G無線局の免許を受けた事業者が取得し、事業用に使用した以下のような一定の通信設備になります。

・送受信装置
・空中線(アンテナ)
・通信モジュール
・コア設備
・光ファイバー

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2.中小企業者等の少額減価償却資産の即時償却の延長
30万円未満の減価償却資産を取得した際に、合計300万円まで全額を損金算入(即時償却)できる措置が、要件を一部見直しのうえ、適用期限が2年延長されました。

3.継続中の投資減税
設備投資に対する減税措置は、昨年、一昨年の税制改正においても創設・拡充、延長され、現在も継続されているものがあります。

(1)経営力向上計画に基づく設備投資減税―中小企業経営強化税制―
中小企業等経営強化法による認定を受けた「経営力向上計画」に基づく設備投資について、即時償却又は税額控除が受けられます。
中小企業にとって利用しやすいのは「収益強化設備(B類型)」です。

(2)機械装置等への投資減税―中小企業投資促進税制―
青色申告の中小企業等が一定の機械装置等を取得し、事業に使用した場合に、特別償却(取得価額の30%)又は税額控除(取得価額の7%)が受けられます。(令和3年3月31日まで)

○対象となる設備

  • 機械及び装置(160万円以上)
  • 測定工具及び検査工具(120万円以上、1台30万円以上かつ複数合計120万円以上)
  • 一定のソフトウェア(一つ70万円以上、又は事業年度中に事業の用に供したソフトウェアの合計額が70万円以上)
  • 普通貨物自動車(総重量3.5トン以上)
  • 内航船舶(取得価額の75%相当額が対象)

 

【経営力向上計画に基づく設備投資の適用対象】

類型生産性向上設備(A類型)収益力強化設備(B類型)
要件 ①経営強化法の認定
②生産性が旧モデル比で年平均1%以上改善する設備
①経営強化法の認定
②投資収益率が年平均5%以上の投資計画に係る設備
対象設備
  • 機械装置(160万円以上)
  • 測定工具及び検査工具(30万円以上)
  • 器具備品(30万円以上)
  • 建物附属設備(60万円以上)
  • ソフトウェア(70万円以上)
    (情報を収集・分析・指示する機能)
  • 機械装置(160万円以上)
  • 工具(30万円以上)
  • 器具備品(30万円以上)
  • 建物附属設備(60万円以上)
  • ソフトウェア(70万円以上)
その他要件 生産等設備を構成するものであること/国内への投資であること/中古資産・貸付資産でないこと等