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労働時間・休日は労基法に対応していますか?

2020年3月20日

カテゴリ: 労務

4月1日から、中小企業にも改正労働基準法の残業の上限規制が適用されます。改正法への対応に先立ち、まずは労働時間や休日についての正しい理解のもと、自社の現状と就業規則を確認しましょう。

平成30年6月成立の改正労働基準法により、「36協定」によって残業できる時間の上限が、原則「月45時間・年360時間まで」、例外として「月100時間未満、複数月平均80時間、年720時間」が法律に明記され、4月1日から中小企業にも適用されます。
改正労働基準法への対応を前に、まずは、法律が定める労働時間や休日、残業時間についての基本を正しく理解し、自社の現状と照らして、見直す点がないかを確認しましょう。

1.労働時間と休日とは
(1)法定労働時間と所定労働時間
労働基準法では、労働時間を原則として「1日8時間、かつ1周40時間」と定めています。これを「法定労働時間」といいます。
法定労働時間の範囲内であれば、会社は就業規則で自由に労働時間を決めることができます。これを「所定労働時間」といいます。
例えば、「就業時間が9時~17時(休憩1時間)であれば、所定労働時間は1日7時間となります。

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(2)休憩時間
1日の労働時間に応じて、労働時間の途中に、原則として一斉に、一定時間以上の休憩時間を与える必要があります。
1日の労働時間が6時間以上の場合は、休憩を与えなくても問題ありません。

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(3)法定休日
労働基準法では、休日について「1週間に1日又は4週を通じて4日以上与える」と定めており、これを「法定休日」といいます。
週休2日制の場合は、いずれか1日が法定休日になります。

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2.残業時間とは
会社が定めた所定労働時間を超えると「時間外労働」になり、残業代を支給する必要があります。
所定労働時間が1日7時間の会社が、8時間働かせた場合の1時間は「法廷内時間外労働」となります。
さらに法定労働時間を超えて9時間働かせた場合の1時間は「法定外時間外労働」となり、一定の割増賃金の支払いが必要になります。
1日の労働時間だけでなく、1週の労働時間についても、法廷内と法定外の時間外労働があります。1週で40時間を超えた場合は法定外時間外労働になります。
また、残業をさせるには「36協定」の締結と労働基準監督署への届出が必要になります。

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3.変形労働時間制の活用
業種や業態によっては、曜日や季節によって仕事量が異なる、繁忙期と閑散期があるなど「1日8時間・1週40時間」の原則が馴染まない企業の事情を踏まえた柔軟な働き方の例として、変形労働時間制があります。
これは、労働時間を1日単位ではなく、月や年を単位として労働時間を計算する方法です。月や年で法定労働時間の範囲内であれば、1日8時間・1週40時間を超えても時間外労働にならないという制度です。事情に応じてこのような制度の活用も検討しましょう。

4.自社が具体的にやるべきこと
労働基準法が定める労働時間と休日の内容を正しく理解したら、自社が就業規則等で定めた労働時間が法令に対応しているかを確認し、見直すべき点があれば、従業員と話し合って改善しましょう。
ただし、「所定労働時間を7時間から8時間にして残業代支給を8時間超からとする」といった従業員に不利益となる変更には「従業員の同意」及び「丁寧な説明と協議」が必要なので十分に注意してください。
まずは、自社の実態を法令に対応した状態へ改善し、就業規則の見直しを行い、残業時間について、従業員との間で36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出るなど、必要な整備を行いましょう。