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渋沢栄一の"立志"の調和

2018年12月 3日

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「大なる立志と小ない立志と矛盾するようなことがあってはならぬ」とは、日本資本主義の父と称される実業家・渋沢栄一の言葉です(論語と算盤より)。
「大なる立志」とは、生涯における志、目的を決めて、それを成し遂げるという意味で、企業でいえば、創業の精神や経営理念、中長期的なビジョンや中長期的なビジョンや中長期経営計画にあたるでしょう。
「小なる立志」とは、大なる立志を実現するための個々の目標を持つことを意味し、企業でいうと、課題を解決するための施策、戦術、短期経営計画といえます。
経営には、自社の理念、経営環境を顧みて、長期的なビジョンを持ち、それを実現するための行動目標を策定した計画が必要です。ところが、経営者は、日常の忙しさに追われて、目先の課題にとらわれすぎてしまい、理念やビジョンがおろそかになってしまうことがあります。
計画の中で売上、利益など目先の目標は定めていても、その先の目的が社員に伝わっていない会社が多く見受けられるのではないか、と思っています。「なぜ」御社の事業が社会で必要とされるのか、その目的を失った、信念の無い目標には社員の共感は得られません。
渋沢栄一の言葉は、大と小の立志が互いに調和しなければ、経営はうまくいかないということを伝えています。
年頭にあたり、今一度、自社の「大なる立志」と「小なる立志」を明確にし、今年の経営に臨みましょう。