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金のなる木

2018年1月 4日

江戸時代に、正直さ、誠実さ、慈悲深さといった「徳」こそが、人生を成功に導く秘訣であると江戸庶民に広まったそうです。
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あるとき徳川家康が、家臣を前に「金のなる木を知っておるか」と、筆を執って、三本の幹を描き、それぞれの幹に「しょうじ木(正直)」「じひふか木(慈悲深き)」「よろずほどよ木(よろず程良き)」と書いて、「この三つを常に信じれば、必ず富貴になれる」と論しました。
すると、細川三斉が「この幹に枝をつけてはいかがでしょう」と進言し、「ゆだんな木(油断無き)・かないむつまじ木(家内睦まじき)・しんぼうづよ木(辛抱強き)・ようじょうよ木(養生良き)・いさぎよ木(潔き)・ついえな木(費え無き)・あさお木(朝起き)・かせ木(稼ぎ)」の八つの枝を描き加えました。
家康はいたく感激し、「この図を写し、おのおの家内一統へ教論せよ」と命じたといわれています。この話が「金のなる木」として広まりました。
最近は、大企業の不祥事など、モラルが問われる事案が散見されます。正直や誠実というのは、合理や効率が重視される現代社会においても、時代や環境の変化はあっても、成功のための条件として譲れないものではないでしょうか。
今年も宜しくお願いいたします。