江戸中期の儒学者・荻生徂徠(おぎゅう・そらい)には、「上に立つ者は、下の者を大切にし、その力を発揮させることが大切」と人材育成におけるリーダーの心得を説いた「徂徠訓」があります。

- 人の長所を初めから知ろうとしてはいけない。人を用いて初めて長所が現れるものである。
- 人はその長所のみをとればよい。短所を知る必要はない。
- 自分の好みに合う者だけを用いるな。
- 小さい過ちをとがめる必要はない。ただ、仕事を大切にすればよい。
- 人を用いる上は、その仕事を十分に任せよ。
- 上にある者は、下の者と才智を争ってはいけない。
- 人材は必ず一癖あるものである。それは、その人が特徴のある器だからである。癖を捨ててはいけない。
- 以上に着眼して、良く用いれば、事に適し、時に応じる程の人物は必ずいるものである。
- 小事を気にせず、流れる雲のごとし。
300年前の教えですが、現代にも十分通じるのではないでしょうか。