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黒字決算のための不可欠な経営計画の作成手順

2016年5月16日

カテゴリ: 経営

来期の年度経営計画(短期経営計画)の作成の手順は、最初に来期の「目標経営利益」を決め、売上や限界利益率、人件費などを吟味して、目標経営利益を達成できる計画にしていきます。

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来期の売上の伸びや限界利益率はいくらか
畑楽社長は、来期の業績アップを目指して、会計事務所所長の助言を受けて、短期経営計画の作成に取り組んでいます。
最初に、預金積立額と借入金(元本)の年間返済額を確保できる金額を試算した結果、目標経営利益を600万円と決めました。

所長:目標経営利益600万円を確保できる経営計画を立てていきましょう。
来期の「売上高の伸び」「限界利益率(粗利益率)」「従業員給与・賞与」「人員」についてどうお考えですか?

社長:売上は5%のアップ、限界利益率は、今期並みと考えています。給与は3%くらいはアップさせたいですね。人員は現状のままでいきたいと思います。

所長:社長の考えをもとに試算してみると、経営利益は499万円になり、目標経営利益の600万円には届きませんね。

社長:つまり、売り上げがもっと必要なのでしょうか?

(1)売上高・限界利益率の見直し

所長:売上高や限界利益率をもっと上げられないか検討してみましょう。
例えば、商品の販売数量や平均単価を上げることはできませんか?

社長:今、主力商品の一部を改良して、付加価値の高い商品を開発しているところです。開発を前倒しすれば、来期の売上アップに貢献できると思います。

所長:既存商品の販売構成を見直して見ましょう。著しく限界利益の低い商品はありませんか?

社長:実は原価が上がってしまい不採算な(全体の限界利益率を下げている)商品があるので、販売を止めることを検討しています。
その売上減少分は、限界利益率の高い新商品の販売を強化してカバーできると思います。

<売上高・限界利益率を上げる具体策>
・新たな販売先(他の地域・他の年齢層・他の業種)を開拓する。
・新商品開発や既存商品の改良を図る。
・外注業務を内製化する。
・原材料ロス(歩留まり)を改善する。
・仕入ルートの開発・物流コスト・ルートの見直し、梱包コストの見直しを進める。
・出荷(納品)、請求、入金の情報を社内で照合、共有化し、請求漏れをなくす。

(2)人件費・固定費の見直し

所長:売上や限界利益率の改善とともに、人件費や固定費も見直してみましょう。人件費の伸びは、限界利益の伸びの範囲に抑えてください。

社長:人件費や固定費を削るのはなかなか難しいと思います。

所長:当たり前のように支払っている費用でも、交際費など本当に必要な経費なのか、一度調べてはどうでしょうか。

社長:そうですね。売り上げに対する貢献度をチェックしてみます。
そのほか、会社で無駄な支出がないか洗い出してみます。

<人件費・固定費の改善の具体例>
・IT化によって業務の効率化をはかる。
・工場レイアウトや段取りの工夫により時間短縮をはかる。
・相見積もりや市価の調査などを定期的に行う。


商品別・得意先別の販売計画を検討

所長:何とか、目標経営利益を達成できる数字になりましたが、あとは、これを達成するために、具体的な行動計画等を立てる必要がありますね。

社長:新たに投入する商品は、販売開始を7月として、既存の顧客だけでなく、新規顧客の開拓を図り、新商品の売上構成比5%を達成したいと考えています。
限界利益率を上げるために、在庫のロスや購入の仕方を工夫して期末までに変動費の1%程度の削減を目指します。

所長:月別に展開して、商品別や得意先別、営業所・営業担当別の販売計画を検討すれば、具体的な行動につながっていきます。
具体的な行動計画が決まれば、社内で定期的に業績検討会を開催することをおすすめします。
業績検討会では、予算と実績との差異の分析を行い、現状を認識して、目標達成に向けて具体的な行動の軌道修正を行いながら目標の達成を目指します。