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中国古代の兵法書「孫子の兵法」に由来する「戦わすして勝つ」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。ビジネスにおいてもいかに戦うか、ではなく、いかに戦わないようにするかを考えることが大切です。
この発想を突き詰めると差別化戦略に行きつきます。差別化戦略というと製品やサービスなどの外部に向けた「結果の差別化」と考えがちですが、製品やサービスの差別化はすぐに真似されてしまいます。本当に差別化すべきなのは組織、生産、流通などの「仕組みの差別化」です。事業の仕組みによって裏打ちされた差別化は、あまり目立つことはありませんが一旦その優位を築くと長持ちします。
結果はあたかも海面に浮く氷山のようなもの、下から支えている膨大な氷のかたまりがその浮力を産み出しています。その浮力こそが組織仕組みのチカラ、組織の文化と言っても良いと思います。
理念を共有する→情報を共有する→研修を充実する、と言った社内の仕組みの差別化です。
●製品・サービスの差別化:目立つ・わかりやすい／華々しい成功／真似しやすい／持続期間が短い
●事業の仕組みの差別化:目立たない／表面に現れにくい／真似するのに時間がかかる／持続期間が長い
HOW(どうやるか）、WHAT(何をやるか）も大切ですが、WHY(なぜやるのか）を大切にする文化を築いていきましょう。
