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平成29年度税制改正Q&Aセミナーレポート

開催日:2017年6月13日

カテゴリ: セミナーレポート

平成29年度の税制改革セミナー、今回は「平成29年度税制改革の大綱」に基づき、法人税制、国際課税、相続・贈与税制、その他の改正について解説いただき、各企業の会計に携わるたくさんの方々にお集まりいただきました。

毎年のように変わっていく税制ですが、平成29年度は大きく目立つ部分はないものの細かい改正部分が多く、企業にとって外せない大切な節税ポイントが多くあります。
税制改正のたびに行っているセミナーですが、今回も「平成29年度税制改革の大綱」に目を通しただけではわからない箇所を具体例を挙げながらわかりやすく解説する有意義なセミナーとなりました。
新設された税制の項目、増税になった項目、減税になった項目、大企業・上場企業が対象と思われる項目をマーク分けし、改正部分を重点的に説明するセミナーです。
今回は約80分の予定でセミナー開始となりました。

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まず、企業とって外せない「所得拡大促進税制」について、給与支給額の増加などに伴った控除の説明がありました。
さらに中小法人向けの「投資促進税制」について大法人と中小法人では控除の仕組みが違い、中小法人がより投資を行いやすいように改正されたポイントについて詳しく解説がありました。
ポイントとしては従来は製造業向けであった研究開発費の減税が、サービス業にも適用されるようになったことです。
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例えば、自然災害の予測サービスの企業を例にとると、研究開発にともなったドローン撮影などの開発費などが新税制で控除対象になったことなどが挙げられます。
これは法人税制の項目でも非常に画期的な改正で、控除の恩恵を受けられる企業が増える部分と思われます。
地方の企業、減税の恩恵からこぼれてしまっていた中小企業には耳寄りなポイントではないでしょうか。
当然国としての狙いは企業の研究、開発を促進して、世界に通用する競争力、国力をつける狙いがありますが、この税制改革により研究開発費5%アップを達成した企業はさらに有利な税額控除率を、5%に達しなかった企業については税額控除率が下がるなど、達成率による区別をもうけて取り組みをより強化する税制改革になっています。

さらに国際課税の改正ポイント解説では、外国子会社合算税制の総合的な見直しの項目、国外財産にかかわる相続税・贈与税の納税義務範囲が見直された点について、より公正に改正された点についての解説は、参加者の皆さんも興味のあるポイントだったのか、盛んにうなずいたりメモを取る姿が見られました。
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その後、一般的にも注目されている配偶者特別控除の解説に移りました。
これは給与支払いの必要のある企業にとっても重要な項目になります。
まず一番のポイントは納税者本人の所得によって配偶者の控除額が見直されることになったことについて。このあたりは今回の改正で一番注目されている項目でもあり、参加者の皆さんの気になる部分であったようです。ついついわかったようでわからないままになりがちな課税対象となる部分、控除対象となる部分などを一つずつ丁寧に解説していきます。
平成30年からの改正である点や、社会保険の問題などにも触れながらセミナーは進んでいきました。
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次の項目は住宅の工事の場合の特例についてです。
もともとのローン控除に加え省エネ、バリアフリー、3世代同居のローン控除に加え耐久性向上改修工事が新設された点について、また耐久性向上改修工事とはどういったものかなどの説明がありました。ローンだけでなく現金で工事を行う人についても期限付きで控除対象になるなど、細かい点にも言及しこの項目は終了となりました。そして新設された積み立てい、NISAの創設、現行のNISAの拡充についてなど参加者全てにかかわってくる内容を重点的に、ポイントを絞って解説しました。
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今回のセミナーは限られた時間の中、たくさんの改正事項を重要な項目に絞って解説していきました。
一つ一つの改正点は参加者によって重要な項目、関係ない項目さまざま分かれるところですが、どの企業にも必要な経理、会計の事柄に絞ってセミナー解説を行ったことで、集中の糸が途切れることなく最後までメリハリのある良いセミナーになったのではと思います。

セミナー後、参加者の方々からお声をいただきました。やはり「平成29年度税制改革の大綱」に目を通しただけではわからない細かな部分、特にどの項目が自社に該当するのか勘違いをしていたり、わからないなどの部分があったが解消された方もいらっしゃったようです。
「一度プロの目で見て、わかりやすくかみ砕いていただくことは大切ですね。前回のセミナーも参加させていただきましたが、今回も参加してみて本当によかったです。」と有難いご感想を頂き終了いたしました。

夕方から夜にかけて一日の疲れがどっと出てくるの時間帯のセミナーでしたが、休憩もはさまず長い時間お疲れさまでした。参加者の皆さんありがとうございました。